わちふぃーるどとは?

作家紹介

作家 池田あきこ

本名 池田晶子 東京吉祥寺生まれ
1983年、自由が丘でメーカーのシンボルとして『猫のダヤン』を描く。
1987年より不思議な国わちふぃーるどを舞台に絵本を描き始め、画集、長編物語、また旅のスケッチ紀行など多方面に作品を発表していく。出版書籍は100タイトルを超える。
初期作品から描き続ける「パステル」とライフワークである「旅」を軸にした 「猫のダヤン40周年記念原画展」を2023年、松屋銀座を皮きりに全国ロードを開催予定。
また、原画作品は、河口湖・木ノ花美術館にて常設展示されている。
(©Akiko Ikeda/WL)

わちふぃーるどの世界

猫のダヤンとわちふぃーるどの世界

「わちふぃーるど」は池田あきこが創作した、架空の国です。
わちふぃーるどの仲間たち 猫のダヤンは、雪の魔法で地球からわちふぃーるどにやってきました。

 昔々大昔、わちふぃーるどは地球の一部でした。ところが、神々と巨人族との長く激しい戦いが始まり、国土を荒らされることを恐れた雪の神は、わちふぃーるどを地球から切り離し、雪狼と霜狼に守らせました。

 戦いが終わり、地球にはその後たくさんの変化が訪れ、時間の流れも昔よりずっと早くなってしまいましたが、わちふぃーるどでは昔のままに、時はゆったりと流れ動物たちは立って歩き、魔法や妖精のいたずらや様々な冒険に満ちています。
 そして動物たちは古くからの慣わしどおり、太陽をめぐる四季のお祭りを楽しむのです。

わちふぃーるどには、いくつかの独立した小さな国や地方があります。
 猫のダヤンが、雪の魔法によって地球からやってきたタシルの街もそのひとつで、わちふぃーるどのほぼ中央に位置し、まわりを森や海で囲まれています。

 ダヤンはわちふぃーるどにやってきてすぐに、たくさんの動物たちと友達になります。タシルの街外れの森番の小屋に住み、うさぎのマーシィやわにのイワン、猫のジタン、ねずみのウィリーといった仲間たちと、不思議な国での冒険を楽しむようになったのです。

 ダヤンは、地球にいた時の飼い主で友達のリーマちゃんを恋しく思うこともありましたが、わちふぃーるどでの新しい生活は、自由気ままで毎日が楽しくてなりません。

 カシガリ山に住む三人の魔女たちに、自分のたんじょうびを見つけてもらったり、フォーンの森でいたずらな妖精と遊んだり、タシルの街のハビーの酒場でゲームやダーツをやったりと、忙しい日々を送っています。

もちろん猫ですから、あたたかなベッドで眠るのも大好きです

 
困ったこともあります。始めのうち、どうしてもねずみのウィリーを見ると飛び掛りたくなってしまったり、ダヤンが地球からもってきてしまった「ヒマナシ」を、遠い森まで退治しにいくはめになったり。

 ダヤンと仲間たちのゆかいな冒険のお話や、わちふぃーるどの不思議な謎を解いていくお話などが、これからもどんどん広がっていきます(©Akiko Ikeda/WL)

キャラクター紹介

ダヤン(主人公)

7月7日11時生まれ、かに座。ネコ種・オス。出身はアルス(地球)のリーベントヒル。タシルの街のはずれに在住。家族はアルス在住の2匹の弟。
何を考えてるのか分からない、ミステリアスな目が印象的なダヤン。
ダヤンはもともと、アルス(地球)に住んでいた普通の猫でした。
ある年の冬、わちふぃーるどでヨールカの祭りが始まる晩に、ダヤンはヨールカの雪の魔法でわちふぃーるどのタシルの街にやって来ました。

タシルの街のはずれにある、森番の小屋で一人暮らしを始めたダヤンは、ウサギのマーシィやワニのイワン、猫のジタン、ねずみのウィリーなど愉快な友達がたくさんできました。
わちふぃーるどにくるまで、自分に誕生日があることも知らなかったダヤンですが、いつのまにかタシルの暮らしに慣れ、ねずみは食べ物でなく友達だということも分かり、今では街一番の人気者。仲間たちと、小さな冒険の旅に出たり、のんびり昼寝をしたり、季節の祭りを準備したりと、自由気ままにすごしています。(©Akiko Ikeda/WL)


マーシィ

3月14日生まれ。ウサギ種・メス。わちふぃーるどタシル街中央に在住。
家族は失踪中のお父さん、働き者のお母さん、3つ子の妹トーニー、
シール、パッシィ、弟のシーム、キップ。

ウサギの女の子マーシィは、ダヤンと大の仲良し。6人きょうだいの長女として妹や弟の面倒を見るしっかり者です。
いつかひと山当てようと、家を出ていったお父さんをさがしに、旅に出るような気の強いところがある一方、裁縫も得意だったりして、やさしくて思いやり深いおしゃれな女の子です。(©Akiko Ikeda/WL)


イワン

4月1日生まれ。ワニ種・オス。生まれはアルス(地球)のオキスタルヌ動物園、タシル山のふもとの森の中の洞窟に在住、家族はお母さん(アルス在住)
ダヤンのちょっと変わった友達、イワン。ダヤンの家よりさらに山の中に入った森の洞窟で静かに暮らしています。

変わり者の多いわちふぃーるどでもひときわ 個性的なワニです。イワンの魅力は、なんといってもその懐の深さ。深いところの心理を知っている彼は一見とっつきにくくても、つきあえばつきあうほど味の 出てくるキャラクターです。(©Akiko Ikeda/WL)


ジタン

ジタンは、同じ猫としてダヤンが憧れるほど賢く頼りになる友達。
物知りでその判断力には定評があります。 どこから来たのか誰も知らず、風のように自由きままに生きているジタンは謎の数だけ魅力的な猫です。
ジタンは旅のサーカス団、マジョリーノエルの客員。サーカス団が地方公演に出かけるときも、しばしば同行しています。 得意な芸はバイオリンと一輪車。(©Akiko Ikeda/WL)


バニラ

ジタンの妹。
まるで毛糸玉みたいにふわふわしたまっ白な毛皮の小さな女の子です。
お母さんは美しい白猫でしたが、バニラが生まれてまもなく亡くなってしまいました。
(©Akiko Ikeda/WL)


シーム

マーシィの末の弟でメイプル家の長男。
生まれてすぐにお父さんがいなくなってしまったので、完全なお姉ちゃんっ子である。 ときどき目に涙をためているけれど、小さな冒険野郎で、アラル海の海賊になろうと、ひとりでトロル川を下ったこともある。
アルスに憧れていて、大きくなったらアルスへ行くのが夢。 そのため、アルスからきたダヤンを心から慕っている。(©Akiko Ikeda/WL)


3人の魔女

カシガリ山に住んでいる、贈り物をもらうのが大好きな魔女の三姉妹。
がめつくていたずら好きだけど、タシルの街の住民は困ったことがおこると、贈り物を持って3人に相談に行きます。
長女のタイムはほうきの操縦がうまく、遠眼鏡の占いが得意。 次女のジンジャーはタロット、トランプのカード占いが得意で情け深い性格。 三女のピクルスは毒薬作りと大鍋のあぶく占いが得意な気が利く割にはそそっかしい魔女です。(©Akiko Ikeda/WL)


月のおばさん(マダム・ムーン)

おかしないたずらを仕掛けたり、気まぐれに人助けをしたりと何を考えてるのかわからない不思議なウサギ。
月を我が物顔であやつる変わり者でマーシィの実のおばさんです。
一人ぼっちなんて平気なおばさんは、月に住み着き、空からみんなを眺めてはちょっかいを出したり、ときどき降りてきては、街で遊んだりしています。(©Akiko Ikeda/WL)